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脳動脈瘤 【のうどうみゃくりゅう】

 脳動脈瘤は脳の中にある動脈に瘤状の異常な膨らみができる病気で、動脈の分かれ目に動脈瘤ができるものと紡錘状にふくらむものがあります。

日本では毎年1万人に1〜2人ぐらいの割合で、脳動脈瘤が原因となった「くも膜下出血」を発症しているといわれています。

 脳動脈瘤は破裂してはじめて発覚することが多い病気ですが、破裂してしまうと血液が脳周辺のくも膜下腔に流れ込んでしまい、くも膜下出血を引き起こしてしまいます。くも膜下出血は、脳機能障害や出血性脳梗塞の原因ともなる恐ろしい病気で死に至るケースも多くなっています。

破裂してしまった脳動脈瘤に対して、もっとも優先的に行わなければいけない治療は再出血を防ぐための処置になります。

 

脳動脈瘤の治療

 脳動脈瘤という病気の治療には、開頭手術(クリッピング術)と低侵襲の血管内治療(コイル塞栓術)という2つの治療法があります。

 開頭手術(クリッピング術)の場合、まず頭蓋骨の一部を取り除きます。そのまま脳組織の剥離を行い、脳動脈瘤ができてしまっている血管を特定したうえで脳動脈瘤と正常な血管の境を小さなクリップのようなもので閉鎖して、脳動脈瘤に血液が流れ込んでしまうのを防ぎます。

 次に血管内治療(コイル塞栓術)についてですが、こちらはカテーテルを用いて行う治療になるため開頭術を行う必要がないのが特徴です。血管内治療は血管の内腔から患部の治療を行うため患者さんの身体にとっても負担の少ない治療法といえます。血管内治療は、足の付け根にある大腿動脈からカテーテルを挿入し、脳動脈瘤までカテーテルを通します。

このカテーテルの中を細いプラチナ製コイルを通して脳動脈瘤の中に詰めていきます。脳動脈瘤の中にコイルを詰めることによって、脳動脈瘤に血液が流れ込むのを防ごうというわけです。確かに脳動脈瘤に血液が流れ込まなければ動脈瘤の破裂リスクはほとんどなくなるので、非常に理にかなった治療法だと思います。

 しかし残念ながらこの2つの治療法だけでは全ての脳動脈瘤を治療できるわけではないようです。病気の治療に際しては、どちらの方法が患者さんの動脈瘤の状態に適しているかを専門医と相談しながら決めることになります。

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